徳川園の四季
花ごよみ
秋の花
代表的な花々
ヒガンバナ
場所:菖蒲田付近
曼珠沙華(まんじゅしゃげ)とも呼ばれる多年草。毎年、ちょうど秋の彼岸頃(9月中旬)に赤色の花を咲かせる。人里に生育し、田畑の周辺や堤防などに多く見られる。
キキョウ
場所:園内各所
山野の日当たりの良いところに育つ。秋の季語でもあり、秋の花のイメージが強いが、開花時期は6月中旬から9月頃までと比較的長い。キキョウの根にはサポニンを多く含むことから生薬として利用されている。
キンモクセイ
場所:大曽根口
江戸時代に中国から到来した。秋になると、小さいオレンジ色の花を無数に咲かせ、芳香を放つ。
コムラサキ(実)
場所:虎仙橋付近等
名前の由来はびっしりと実のついた様子の「紫茂実」、あるいは「紫敷く実」からきたのだと言われる。
サンシュユ(実)
場所:四睡庵西側
落葉小高木。春には黄色い花を咲かせ、晩秋に赤い楕円形の実をつける。実は渋くて生食には向かないが、種子を取り除いて乾燥させた果肉は生薬として利用される。
シュウメイギク
場所:蓬左文庫前
花京の人が重陽(ちょうよう)の節句に貴船神社を拝したときに、神社の奥でシュウメイギクを発見したため、別名貴船菊ともいわれる。
センリョウ
場所:四睡庵北側
名前の由来の千両という意味は金額がとてつもなく多く、価値が非常に高いことの代名詞として使われていた。
タカノハススキ
場所:中島
横に白い斑が入るタカノハススキはゼブラグラスともいい、最も多く普及している。
ドウダンツツジ
場所:四睡庵前広場
落葉広葉樹。11月中旬から12月にかけて真っ赤に紅葉する。
タマスダレ
場所:四睡庵入口、虎仙橋付近
ヒガンバナ科の球根草。夏から初秋に花を咲かせる。白い小さな花を玉に見立て、葉が集まっている様子を簾(すだれ)にたとえたことが名前の由来とされている。
ツワブキ
場所:龍仙湖周辺
名前の由来は葉がつやつやしているため、「艶蕗(つやふき)」と呼ばれ、それがなまって「ツワブキ(石蕗)」となったといわれる。
ナンテン
場所:黒門口付近、牡丹園内
「難転」に通じるためか、縁起物に使われ、歴史は古い。
ニシキギ
場所:瑞龍亭東側
紅葉が見事でモミジ・スズランノキと共に世界三大紅葉樹に数えられる。別名、ヤハズニシキギ。
マルバシャリンバイ
場所:大曽根口付近等
名前の由来は枝が輪状に出て、花が梅に似ていることから。
ハクサンボク
場所:黒門口付近
暖地を好むので、なぜ白山の名があるのか解らない。
別名、イセビ。
ハギ(フタバハギ、ミヤギノハギ)
場所:四睡庵周辺(フタバハギ)、瑞龍亭、中島(ミヤギノハギ)
フタバハギの名前の由来は2枚葉であることから。葉がナンテンに似ていることから「ナンテンハギ」と呼ばれることが多い。ミヤギノハギの名前の由来は宮城県仙台市の宮城野という地名から。
スイフヨウ
場所:四睡庵西側
名前の由来は酒飲みの顔がだんだん赤くなってくることに例えたとされる。
ホトトギス
場所:瑞龍亭
名前の由来は花の点々が不如帰(ホトトギス)の羽の模様(胸)に似ていることから。
モッコク
場所:四睡庵周辺
常緑の高木で、江戸五木(江戸時代に江戸で重視された造園木)の一つ。1センチほどの果実は秋になると熟してはじけ、赤い種子を露出する。その種子が鳥に食べられることによって親木から離れた場所に運ばれるとされている。
ヤブラン
場所:四睡庵南西側他
名前の由来は林縁などの藪(やぶ)に自生して、葉が蘭に似ていることから。